お車を確認しましたところ、左側側面の損傷でフロントドア~リヤバンパーまで中程度の擦過損傷痕が確認できました。
リヤドア、サイドスポイラーは新品交換。
フロントドア、リヤホイールハウスは鈑金修理で作業方向を決めます。
まずリヤドアを仮付けし、リヤホイールハウスがどの位損傷しているか程度を確認します。
リヤドアが新品ですので、損傷個所の入り具合など目視による判断が容易になります。
最初に鈑金の粗出し作業を行いますが、電気スポット溶植機を使用するため損傷部位の塗膜をサンダーで剥離して行きます。
今回の損傷部位は非常に硬い素材を使用しており、表からの引き出し作業が困難と判断したため、一度切開を行います。
裏側から揉み出し鈑金による作業を行います。
揉み出し鈑金作業を行い再度溶接し形状を修復します。
一見、面倒な作業工程に見えますが、この作業の方が確実かつ早い作業でもあります。
この後、ポリパテを使用しパネルを元の形状に復元します。
鈑金作業が終わりましたら、新品ドアパネルの塗装準備をします。
メーカー供給の新品部品はEPプライマーが塗装された状態で送られてきます。
下塗り塗装の状態になりますので、中塗りとしてウレタンサフェーサーを塗装します。
鈑金箇所の修復が完了しましたら、いよいよ上塗り塗装に入ります。
リヤのドアパネルは裏側も塗装しますので車体から取り外した状態、車体は他の箇所の塗料が飛散しないよう、マスキングで養生します。
今回の塗色はシルバーメタリックで、色調を合わせるため広範囲に塗装します。
リヤドアパネルは裏側も塗装しますのでパネルハンガーに掛けて裏表同時に塗装を行います。
車体側との塗色のずれを防ぐため、同じ条件で塗装しなければなりません。
塗装が完了しましたら、リヤドアパネルを車体に取り付け完成となります。
元の状態に戻すという作業は単純そうで難しい作業でもあります。
「一生修行」という気持ちで取り組ませて頂いております。
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